二宮町の第40回社会福祉大会が、生涯学習センターラディアンで9月28日に開かれた。福祉功労者の表彰、ボランティア団体や小中学校による作品展示と活動紹介、手話劇、バザーなどがあり、多くの来場者で賑わった。車椅子ダンスや点字、パラスポーツなどを体験するスタンプラリーには親子や小中学生らが参加した。
人権について理解を深めるイベントも同時に行われ、ホールでは上方落語家の三代目桂花團治さんを招いた落語講演会があった。
「あの子は普通ではないからほっとき」。教師が発した言葉に心を痛め、吃音や赤面症などの悩みを抱えながら少年時代を過ごした花團治さん。小学校でいじめに遭い、3、4年生のころにクラスで漫才を発表して人を笑わせることに目覚め、芸人を志した過去を語った。
高校では落語研究部に入り、落語が持つ笑いの温かさに魅了されたという。「落語には酒好きや欲の塊のような人間が登場するが、そんな人たちも突き放さない。人を蔑んだり、怒りで返したりしないで『しゃあないやっちゃなあ』と困惑やあきれで対応する。どんな相手でも受け入れる精神が、落語の世界に流れている」と説明した。
花團治さんは吃音を落語の稽古で、コンプレックスに感じていた甲高い声を狂言の発声方法を学んで克服した経験も紹介。小噺と古典落語を交えて聴講者の笑いを集め、人に対する思いやりの大切さや接し方のヒントなどを伝えた。
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