鐘を鳴らし世界平和を祈った
広島と長崎へ原爆が投下された同日・同時刻に平和の祈りを込めて鐘を鳴らし、黙とうを捧げるプロジェクトが、大磯町と姉妹都市の米国デイトン市で同時に催された。
昨年、原爆投下から75年の節目に日米の姉妹都市で平和のベルを鳴らそうと全米国際姉妹都市協会の呼びかけで行われたプロジェクトをもとに、大磯町国際交流協会（春田奈緒美会長）が企画した。今年は８月６日の午前８時15分と９日の午前11時２分に、澤田美喜記念館と延台寺、石神台東公園で参加者のマスク着用などの感染症対策を実施しながら催され、また各自が自宅や職場などで黙とうに参加することも広く呼びかけられた。
草の根の活動を継続
台風接近の不安定な空模様から一転、定刻前には青空が広がった９日、澤田美喜記念館では同協会員と小学生から社会人までのボランティアが、平和への祈りを捧げながら１人ずつ釣鐘を鳴らした。あいさつに立った春田会長は「今年１月に核兵器禁止条約が発効されたが、日米をはじめ批准していない国が多数ある。平和の実現には祈るだけでなく、行動を起こすことも必要。日米の市民による草の根の活動で、いつか国も動くかもしれない」と語り、来年以降も姉妹都市との交流や平和を願う取り組みを継続することを誓った。
「戦争について考える機会になった」「去年より平和を願う思いが強くなった」と話す子どもたちに、同館チーフアドバイザーの武井久江さんは「コロナが収まったらぜひ実際に広島や長崎を訪れて、そこで感じたことから今後、自分がどう行動していくかを考えるきっかけにしてください」と語りかけた。一連の模様はデイトン市と動画で共有された。
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