「文化財防火デー」(1月26日)を前にした22日、大磯町の文化財消防訓練が善福寺(大磯町高麗)で行われた。大磯町消防本部や第1・2分団、寺の関係者らが参加して、本番さながらの訓練に真剣に取り組んだ。
大磯では、2009年3月に旧吉田茂邸の母屋が火災で消失したことを教訓に始まったこの訓練。町内には50を超える文化財や歴史的建造物があることから、毎年会場を変えながら実施してきた。善福寺は国指定有形文化財の木造伝了源坐像などを所蔵している。
訓練では、出火に気づいた寺関係者が消火器を使った初期消火や建物内にいる人の避難誘導、建物外への文化財の持ち出しを行い、伊東孝昭住職の119番通報で駆け付けた消防隊が本堂に向けて一斉に放水した。終了後、伊東住職と中崎久雄町長、土方正美消防団長=人物風土記で紹介=による訓練の講評が行われた。土方団長は「訓練を通じて発災時の行動や消防資機材の取り扱いなどを再確認できたと思う。大磯には貴重な文化財が数多くあるので、発災時は日頃の訓練を生かした迅速な消火活動で被害を最小限にとどめるよう努めてもらいたい」と消防団員らに呼びかけた。
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