県内の児童福祉施設に勤務する模範的な保育士を表彰する「平成30年度神奈川県保育賞」の受賞者8人がこのほど発表された。大磯からは町立国府保育園の斉藤和代さんと、エリザベス・サンダース・ホームの古澤智恵さんが選ばれた。
県保育賞は1965年に県が制定したもので、今回が54回目。これまでに397人が受賞している。鎌倉芸術館で行われた贈呈式では、黒岩祐治県知事から受賞者に表彰状と県の花のヤマユリをデザインした記章(ブローチ)が手渡された。
信頼を大切に
斉藤さんは保育士歴約30年。現在は庶務全般や園長不在時の代理など裏方として園全体をサポートする。「子どもたちの成長ぶりやその日の出来事を保護者の方にお話しして、笑い合えることが一番嬉しい。園が皆にとって過ごしやすい場になるよう、しっかりとコミュニケーションをとって信頼関係を積み重ねていきたい」と微笑む。大磯で生まれ育ち、近所の子どもの世話をすることが楽しくなって保育士を志した。「遠方から園を見学に来る人もいる。その時に、園と大磯の良さを伝えられるようにしたい」と今後の抱負を語った。
子らの幸せ願う
保育士であり、職業指導員を務める古澤さんは、児童養護施設の子どもの自立支援に尽力する。学生時代に同ホームで2週間の保育実習を経て「ここにいる子たちと一緒にいたい」との思いを強くしたという。子どもらに日々寄り添い、24年目。「育ててくれてありがとう」。そんな言葉をもらう機会が増え、卒園生の親代わりで結婚式に招かれたときは「泣きっ放しでした」。「正解は一つではなく、すぐに結果が出る仕事ではないけれど、『大人になったね』と喜べる日につながる。幸せになって」と教え子に温かいまなざしを注ぐ。大磯町出身。
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