夏に開催を控える東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えた多数傷病者対応訓練が、2月27日に大磯プリンスホテルで行われた。大磯町消防本部や大磯警察署、県警機動隊、ホテル職員などから約70人が参加して、本番さながらの訓練に取り組んだ。
参加機関で連携
訓練は、多数の傷病者が発生する災害時の対応力向上と関係機関の連携強化を目的に行われたもの。ホテル内で刃物を持った不審者が暴れ、居合わせた人を次々と切り付けてけがを負わせたという事件を想定した。
通報を受けて駆け付けた警察官が暴れる犯人を取り囲み、さすまたなどを使って取り押さえる一方、消防隊と救急隊は、ホール内に倒れる複数の傷病者を「ナイフで胸を刺された」「犯人に投げ飛ばされ腰を強打した」などけがの重症度に応じて処置の優先順位を決めるトリアージを実施しながら応急処置を行い、救急車で搬送した。また犯人の自供で、建物内に爆発物の入ったバッグがあることが判明し、機動隊の爆発物処理班がX線透過装置や処理車などを使って回収した。
地域の安全・安心を守る
訓練後の講評で小泉剛消防署長は「オリンピックでは大磯がセーリング競技の選手村となる。我々には地域住民の安全・安心を守る義務があり、今日の訓練の結果を踏まえ、足りなかった部分を見直して有事に備えよう」と訓示した。
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