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臨時休校 地元業者に打撃 新型コロナウイルス

経済

公開:2020年3月13日

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休校に入った大磯小学校
休校に入った大磯小学校

 新型コロナウイルスの感染拡大対策の影響が、地域経済に及んでいる。政府要請による小中学校の臨時休校が3月2日から急きょ実施されたことで、学校給食の食材納入業者も対応に追われた。

耐える地元業者

 平塚・大磯・二宮の小中学校60校・約2万7千人分の牛乳を供給している柳川乳業株式会社=二宮町緑が丘=では、製造する牛乳の3割を給食用が占める。臨時休校の知らせを受け、学校給食用の牛乳(学乳)をスーパーなどに並ぶ一般販売向け(市乳)に回すことで一時的に対応しているが、配送業務のなくなったドライバーが有休の取得を余儀なくされるなど影響は少なくない。同社では「なるべく廃棄が出ないように努めているが、事態が長期化すれば余剰分を他社に依頼して脱脂粉乳などに加工するなどの対応もしなくてはならない。見通しも立たず、早く終息してほしい」と心情を語る。

 大磯・二宮を含む近隣市町94校のパンを製造する高久製パン株式会社=平塚市老松町=は、3月2日から製造ラインをストップした。「学校給食に約65年間携わってきたが、中止は初めて」と驚く。一方で「仕入れを止めると材料の生産者が困る」と少量ながらパンの製造は継続。「みんなでがんばろう、即売会」と銘打ち、工場直売店で安価で販売している。

長期化を憂慮

 児童数約900人の大磯小学校に給食用食材を納入する地元店も、今回の混乱に巻き込まれた。

 3月に精肉を納入予定だったミートハウスささや=大磯町大磯=では、政府の休校要請の出た27日の翌日に、学校側から臨時休校と給食休止の連絡を受けた。すぐに卸売業者へ連絡を取り、3月2週目以降の分はキャンセルできたものの、2日に納入を予定していた豚ヒレ肉50kgをはじめ1週目の分は到着済み。量が多く長期保存もできないため、やむを得ず処分や卸売業者に返送して預けるなどの措置をとった。「幸い3月はもともと給食の回数が少なく、1週目の損失分については補償の話も出てきている。あとは感染が収まり、学校が再開してくれれば」

 信濃屋青果店=同=も、売り上げの1割を占める給食用の野菜類の仕入れを止めた。「給食も痛いが、お年寄りや幼稚園帰りの若いお母さんなどの常連さんが外出を控えるのが心配」と状況の長期化を憂慮する。

 給食用に醤油や砂糖などの調味料を納入している芦川酒店=同=は2月28日が納品日だったが、当日の朝に学校側からキャンセルの連絡を受けた。代表の芦川博昭さんは「生鮮に比べれば、調味料は日持ちがするのでダメージは少ない。一日も早く事態が収束をして、無事入学式が行われることを願っている」と話す。(3月7日起稿)

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