出張図書館で本を選ぶ児童＝二宮小学校
学校の臨時休業によって家庭で過ごす時間が増えた子どもたちに読書を楽しんでもらおうと、二宮町教育委員会は町図書館の本を町立小学校３校に出向いて貸し出す「出張図書館」を３月25日と30日に実施した。
休館中の図書館の司書が、蔵書から小学生におすすめの本を選択。３校分約６００冊を用意した。教育委員会の職員と教職員が応対して１人２冊まで貸し出し、２日間６回で児童延べ92人が１５９冊を借りた。
二宮小学校で30日にあった出張図書館では、絵本や伝記、児童に人気の冒険物語「かいけつゾロリ」シリーズ、工作図鑑、高学年向けの宮部みゆきのミステリー小説などの図書が昇降口に並んだ。児童が保護者と一緒に本を選びに来たり、校庭開放で遊んでいた在校生が興味のある本を手に取ったりして、その場で読み入る子もいた。
絵本を借りた新２年生の女の子は「本を読むのは好き。（休校中は）ゴム鉄砲を作って家の中で遊んだ。学校が始まったら、友だちといっぱい仲良くしたい」と話した。「久しぶりに本を読むのが楽しみ」という高学年の男児は「友だちに早く会いたい。授業で、もっと積極的に手を挙げるようにしたい」と新学期の抱負を語った。
同校の和田俊宏校長は「昼休みには校内の図書室にたくさんの児童が集まり、友だちと本の内容について語り合う場面もよく見かけた。出張図書館は子どもたちにとって読書習慣の継続につながるものとなり、ありがたい」と話した。
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