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豊作と疫病の終息を祈念 六所神社で「万鍬禮祭」

文化

公開:2020年7月31日

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全員がマスクを着用するなど感染予防に配慮して行われた
全員がマスクを着用するなど感染予防に配慮して行われた

 大磯町の六所神社(柳田直継宮司)で7月22日、農具に感謝して豊作を祈念する毎年恒例の「万鍬禮祭」(まんがれいさい)が催された。

祭神と関連か

 万鍬は幅広いフォークを曲げたような形状の鉄の刃の付いた農具で、耕運機が普及するまで田植え前の代搔きで使われていた。同祭は1500年近い歴史を持ち、万鍬に感謝する祭礼は全国でも珍しい。このため柳田宮司は、同社の御祭神・櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)の出身地が日本古来の製鉄技術『たたら』のふるさとと言われる奥出雲(島根県)であることから「この地域で最初に鉄器が伝来したのが、ここだったのではないか」と関連性を推測する。江戸時代までは氏子のみの祭だったが、現在は一般にも公開。相模国府祭(こうのまち)を特別な祭としながら、櫛魂祭(くしまつり)を例大祭、万鍬禮祭を中祭として催している。

伝統を守り継ぐ

 今年は新型コロナウイルスの感染予防に配慮して、参列者を平時の約70人から役員18人に絞り、全員マスク着用で行われた。宮司による祝詞奏上では五穀豊穣とともに、はやり病の一日も早い終息が祈念され、宮総代や氏子総代、各地区の区長ら参列者が玉串奉奠を行って同様の祈りを捧げた。祭礼後、柳田宮司は「現在はその役目を終えているが、木や青銅に比べて何倍も能率の良い万鍬が広まったおかげで、今の我々の暮らしがある。この伝統を大切に守り継いでいきたい。また皆様がこの夏を健康に過ごし、秋には多くの人に実りがもたらされるよう願っている」と話した。
 

田植え前の代搔きに使われていた「万鍬」
田植え前の代搔きに使われていた「万鍬」

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