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初の「非接触」国勢調査 調査票の戸別配布始まる

社会

公開:2020年9月18日

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調査員がインターホン越しに説明
調査員がインターホン越しに説明

 5年に1度の国勢調査が、2020年10月1日を基準日に全国で一斉に実施される。これに先立ち、調査員による調査票の戸別配布が9月14日から始まった。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、なるべく対面を避けた方法で行われる初の調査となる。

 国勢調査は世帯員の数や性別、出生年月、就業状態などを調べることで、少子高齢化の将来予測や防災計画などに活用する国の最も基本的で重要な統計調査。日本では100年前の1920(大正9)年に第1回の調査が行われている。

 大磯町ではマスク姿の調査員が担当地域を戸別に訪問し、インターホン越しに調査の趣旨説明を行ってから郵便受けに調査票を投函して回った。回答はインターネットや郵送で受け付けるため、調査員による調査票の回収は原則行わないなど「非接触」を基本にしている。調査員の一人は「個人情報を扱うことに細心の注意を払う点は変わりないが、今の時代はネットや郵送で回答するほうが都合が良い世帯も多くなってきている」と地域の反応を語る。

第1回は100年前

 日本で初めて国勢調査が行われた1920年の様子は、大磯町郷土資料館が所蔵する当時の助役日誌からも読み取れる。

 まず国民に国勢調査自体の説明が必要だった。まだテレビなどがない当時は活動写真(映画)が広報に活用されていた。大磯でも事前に大磯小学校で国勢調査の講演会や活動写真が開かれ、会場が満員になったという記録が残る。

 当時は10月1日の午前0時時点にいた場所の人口を調査する方法がとられており、自宅にいなければ別の地域の人口としてカウントされた。大磯の宿屋で宿泊客に用意された申告書=下写真=には「一人も漏れないように」という記述があり、当時の意気込みが伝わってくる。大磯では事前に実施試験や予習調査などのリハーサルを行って、本番に臨んだ。

 調査は事前に対象世帯へ目印となる世帯番号札を貼り付けておき、基準日の2日前から調査員が申告書(調査票)の戸別配布を行って、10月1日に回収した。申告書の配布日は大雨に見舞われ、戸別訪問は困難を極めたとの記述が助役日誌や当時内閣総理大臣を務めていた原敬の日記にある。大磯町(当時は国府村との合併前)では町を37区に分けて調査が行われ、1747世帯・人口8633人と判明した。なお当時の国勢調査員は名誉職で、活動後には記念章が配られたという。

大正9年に大磯の宿屋で使用された国勢調査の申告書(大磯町郷土資料館所蔵)
大正9年に大磯の宿屋で使用された国勢調査の申告書(大磯町郷土資料館所蔵)

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