秦野市寺山に住み、一昨年12月に亡くなった画家・古川恂(じゅん)さんの画集『続 回路』が完成した。
60歳までの作品の画集『回路』(昭和60年)に続いて、以降の作品も画集としてまとめることを念願としていた古川さん。病に倒れた後にも、平塚市を中心として活動するボランティアグループ「湘南の美術を学ぶ会」が協力し約3年がかりで編集作業が行われた。
「感激いたしました」。妻のサマ江さん(86歳)はできあがった画集を手に、「私や家族にも、とてもできない仕事。皆さんに手伝っていただきほんとうに感謝しています」と話す。「古川恂が一生懸命生きた証として、皆さんにお知らせしたい。世の中に残してあげたい」と笑顔を見せた。
画集はA4判、127頁、350部作製で定価3000円。市内の公共施設等に寄贈しており、個人には直接販売もするという。
画集に関する問い合わせは、古川サマ江さん【電話】0463(81)2419まで。
全国、秦野市の文化振興に貢献
古川さんは平塚市に生まれ、東京高等工芸学校(現国立千葉大学)を卒業。同志らとともに現代美術家協会を創立。半世紀連続で作品を発表するなど、精力的に活動を行った。
また県立高浜高校(平塚市)の美術教諭として勤めながら、平塚市美術館の開館や秦野市美術協会の設立など地域の文化振興にも力を注いだ。
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