伝統的な手揉み茶を体験 北公民館が高梨茶園で講座
お茶作りを昔ながらの伝統的な手法で体験することにより、秦野の名産品のお茶を少しでも知ってもらおうと9月23日、菩提の高梨茶園(高梨孝社長)で「手もみ茶作り体験教室」が開催された。手揉みで製造した茶葉はうまみが凝縮され、急須で淹れた際に葉が開くと同時に封じ込めた成分が溢れるため、お茶本来の美味しさが味わえると言われている。
この日は北公民館が募集した10人が参加。講師は高梨社長の長男・晃さんが勤めた。晃さんは高校卒業後に静岡県、茨城県でお茶造りを修行。お茶農家の若手後継者を中心に結成した県手揉み茶研究会に所属するなど、伝統技術の継承のため精力的に活動している。
この日、参加者らは朝9時から高梨茶園の畑で、手摘みで茶葉を収穫。その後、同園の製茶工場へ移動し、焙炉(ほいろ)と呼ばれる製茶用の乾燥炉を囲んだ。まず、晃さんが焙炉で茶葉の手揉みを実演。参加者らは真剣に聞き入りながら手つきを真似て、手摘みした茶葉を丁寧に手で揉み続けた。手揉みは全部で7工程。1工程終わるごとに茶葉を一旦焙炉から取り出し乾燥させ、再び手揉みを繰り返す。6時間かけて全ての工程を繰り返すと、ようやく500gのお茶が完成した。
作業終了後、参加者は自分たちで製造したお茶を飲んだ。「お茶の作り方など知らなかったので、とても勉強になった」と振り返った。余ったお茶は、参加者がお土産として持ち帰った。
晃さんは「みなさん真剣に取り組んでくれて良かった。お茶の魅力を伝えるために、来年以降も続けていければ」と振り返った。
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