菖蒲の(有)谷工務店代表・谷和雄さんが2月11日、横浜美術館「市民のアトリエ」(横浜市西区)で開かれたワークショップに講師として招かれ、伝統的な大工の技や道具の知識などを披露した。
「丹沢100年檜(ヒノキ)の魅力〜地元の木を愛する大工さんの道具と妙技」と題されたワークショップには「将来大工になりたい」という14歳の女性から78歳まで16人が参加。
始めに、市内寺山の檜林を管理する諸戸林業(株)の執行役員中野敦之さんが、現在建築中の新歌舞伎座の舞台に使用されることが決まっている樹齢100年を超える「丹沢檜」について、山林の手入れや木材の加工などについて説明した。
谷さんは、「棟梁の仕事」をテーマに講演。
大工が施主への思いを込めて縁起を担ぎ、「満ちた(完成した)ものは必ず欠ける」として家の見えない部分をあえて未完成にしておくこと、上棟する際に納める「棟札」を縁起の良い寸法で作ることなどのエピソードを披露した。
また「指し金」というL字の物差し1本だけを使う「規矩尺術」で、実際に隅木と桁の組み合わせを作成した。さらに、谷さんが所有する大鉋(かんな)や槍鉋で実際に檜を削るなど体験の時間も設けられた。参加者は「また開催して欲しい」などの感想を口にした。
谷さんは、「皆さんに、地元秦野の檜や大工の仕事について、関心を持ってもらえたようでありがたい」と話した。
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