講演する川口氏
小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー川口淳一郎教授の講演会が２月25日行われ、会場の秦野市文化会館大ホールに約１３００人の観客が集まった。国際ロータリー第２７８０地区第７グループ（秦野、秦野中、秦野名水、伊勢原、伊勢原中央、伊勢原平成ロータリークラブ）が主催。
小中学生の姿も見られた会場で川口氏は「インスピレーションでイノベーションを。創造できる自信を持とう」をテーマに、プロジェクトにまつわる様々なエピソードを披露した。
イトカワへの着陸が「失敗だった可能性がある」と発表しなければならなかった時や、はやぶさのエンジン故障、通信の途絶など相次ぐトラブルに見舞われていた渦中でも「運用に携われているだけでもありがたいと思っていた」という当時の心境や、カプセルが帰還を果たし内部のサンプル（小惑星の砂粒）の有無に注目が集まっていた時期に、コンビニエンスストアの店員から突然「砂が入っているといいですね」と声を掛けられ「多くの人に関心を持ってもらっているんだな」と実感したことなど、ユーモアを交え約２時間にわたり話した。
最後に若者へ「いつの時代も予めイノベーション（革新）が約束されているものは無い。何事も失敗を恐れず挑戦することで新しい結果が生まれる」とメッセージを述べると、会場から大きな拍手が送られた。
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