全国的に関心を集めている運動会の組体操。ピラミッドやタワーなどの技で、子どもたちのけがの危険性を考慮し近隣市では実施をやめる学校も出ている。
秦野市教育指導課によると、市内小中学校のうち例年運動会で組体操を行っているのは上小学校を除く12小学校。けがの報告は、過去3年間では年間1〜5件程度。内容は打撲などで、これまで重大なけがの報告はないという。
同課は各校への安全管理に関する調査として、今年2月に組体操の内容で実施した。2015年度の実施の有無や、安全管理の工夫点についてアンケートを取った。同年度の管理について、「難しい技を減らした」「前年のビデオを視聴した」などの回答があった。
3月には、スポーツ庁が全国の自治体や教育機関に組体操などによる事故防止についての指針を通達。大きな事故につながる可能性がある技については、確実に安全な状態で実施できることを確認し、できないと判断される場合は実施を見合わせるよう促している。秦野市では市内小学校に対し、安全管理を促したうえで、実施の判断は各校に委ねている。
当社が取材した5月30日時点では、今年度組体操の実施を決めているのは6校。秋に運動会を行う学校が多いため、7月頃に決定する学校が6校あった。
実施および検討中のいずれの学校も「指導時間を十分に確保する」「段階的な技術指導を行う」など、以前から行ってきた安全管理を引き続き意識していく方針を示した。
広畑小学校(大草淳一校長)は5月28日に運動会を開催し、例年通り5、6年生による組体操を実施した。最も高くなる技は5段ピラミッド。そばには補助の職員が付いていた。大草校長は「一人ひとりの力を合わせて大きなものを作り上げる事に意味がある」と話した。
同課では、各校の運動会の際には指導主事を派遣し、安全管理に関して様子を見ながら適宜助言をしていくという。担当職員は「児童の実態を見ながら、各校と連携して安全管理を徹底したい」と話している。
秦野版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>