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秦野版 公開:2018年1月1日 エリアトップへ

折って、切って、開くと... 「ひと裁ち折り」考案者 山本厚生さん

文化

公開:2018年1月1日

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完成した「イヌ」を見せる山本さん
完成した「イヌ」を見せる山本さん

 折り紙を半分に折って、角を三角に折って…5回目の折り目をハサミで一直線にスパッと切る。切るのは1回だけ。開くときれいなハートが切り抜けた。

 紙を折って、1回だけ切り、開くことで誰でも楽しくカタチができるという「ひと裁ち折り」を考案したのは山本厚生さん(79)=秦野市堀山下。島根県隠岐の出身で、東京藝大建築科を卒業後、一級建築士として”住む人の暮らしにふさわしい住まいづくり”に取り組んできた。

 「ひと裁ち折りは、子どもたちと遊んでいるうちに思い付いたんですよ」と山本さん。25年前の正月に家で紙遊びをしているとき、偶然できたカタチに興味を持ち、研究を始めた。建築士だからこそ知っていた数学の知識やデザイン感覚を活かして、文字や動物など様々なカタチを考案。人前で披露するうちに話題を呼び、ひと裁ち折りに関する著書は3冊。愛好者が増え、新聞やテレビでも広く取り上げられてきた。

 完成したカタチは全て、折り目が作る立体感まで、美しく見えるよう計算されている。新しいカタチができた時には「もっとわかりやすい形にならないか」「折り数をもっと少なくできないか」と、何度も試行を重ねる。アルファベットのSが完成するのには4年がかかったという。「海外へ行ったときにも、親切にしてくださった方に折ったものを渡して切ってもらうと、とても喜ばれます。誰でもできることで、人と共有できる。繋がりが持てることにこだわっています」

 昨年、東京から娘のたみ子さん一家が暮らす秦野へ妻と移住。「景色は美しく、空気や水もきれいで、あたたかい人ばかり」と秦野での生活がとても気に入っているという。「これからは秦野でじっくりひと裁ち折りに取り組みたい。少しずつ面白さを広めて、私が思いつかなかったカタチを考え出すことのできる後継者を見つけたいです」と笑顔で語った。

 
 

折り紙から切り出した「ハート」。折り目の微妙な立体感まで、“ハートらしく”見えるよう考え抜かれている
折り紙から切り出した「ハート」。折り目の微妙な立体感まで、“ハートらしく”見えるよう考え抜かれている

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