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秦野版 公開:2020年10月2日 エリアトップへ

医療特集 受けよう がん検診 10月は「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン」月間

社会

公開:2020年10月2日

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 がんは、昭和56年から日本における死因の第1位で、平成27年には年間約37万人が亡くなっており、今後とも、人口の高齢化に伴い死亡者数の増加が見込まれている。

 がんによる死亡者数を減少させるためには、早期発見・早期治療が重要。国や地方自治体は「がん検診受診率50%以上」を目標に掲げ、その達成に向けての取組を進めている。このため、毎年10月は「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン」月間となっている。秦野市のがん検診の状況を取材した。

秦野市重点目標まずはがん検診を受診する人を増やすこと

 秦野市においても死因の第1位はがん。秦野市の健康増進計画「健康はだの21」では重点目標を「がん検診を受診する人を増やす」と定め、医療機関との連携を強めることで市民の健康生活を推進している。

 特に重点を置いているのが、大腸がんと女性特有のがん検診の受診率の向上。県のデータと比較すると結腸がんによる死亡率が高めとなっている。大腸がんは早期発見で治療することで根治が可能といわれているため受診者数を増やす対策を講じるとしている。また、職域での受診機会の少ない女性特有のがん検診の受診率の向上にも重点を置いている。市は「神奈川県保健福祉事務所と連携しながら市民に周知していくと同時に、医療機関と連携しながら、登録制であるがん検診を市民のニーズに合わせたより受診しやすい方法に見直すことも検討している」という。

 そこで、大佛智彦医師(秦野赤十字病院 外科部長)と飯尾宏医師(鶴巻ブレストクリニック院長、元伊勢原協同病院外科・乳腺外科部長)にがん検診の重要性について話を聞いた。

 昨年4月に秦野へ赴任した大佛医師は「秦野市は大腸がん検診の受診率が悪く、県内で24位。排便がなく嘔吐や腹痛を訴えて受診する人が多く、がんによって腸の中が閉塞した状態の腸閉塞になっている。聞いてみると「がん検診」を受けていない人が多い。また県西部は便潜血が陽性であっても二次検診を受けていない人の比率が高い」と話す。

 いまや「2人に1人ががんになる時代」。早期発見のためにがん検診を受けることや予防の大切さをもっと知ってほしいと大佛医師と飯尾医師は口をそろえる。

検診は受ける

 秦野市のがん検診は登録制で実施している。申請用紙の提出やホームページからの電子申請で登録することができる。登録しても3年間受診をしていない人は再登録が必要となる。

 検診対象となっているのは以下の6項目。【1】胃がん【2】大腸がん【3】肺がん【4】乳がん【5】子宮頸がん【6】前立腺がん。秦野市は「職域(職場)などでがん検診を受診している方の把握は難しいが、本市で把握可能な国民健康保険加入者への周知徹底を図り、受診機会がない人をなくしていく必要がある」としている。

 「秦野市が公費を投入して行う対策型がん検診は、”受けなければ損”と考えて必ず受けるべきです。乳がん検診の受診率が高い北欧において2年に1度のマンモグラフィー検診によって、乳がんの死亡率が減少したという報告があります。これが2年に1度のマンモグラフィー検診の根拠です。でも乳がんはいつ表に出てくるかわかりません。自己検診は自分でできる最強の手段。自分の命を守る手段として習慣にすることを勧めます。経済的にゆとりがあれば、乳がん検診の間の年は自己負担でも有用です」と飯尾医師。

 「検診は精密検査が必要な人とそうでない人を、大まかに「ふるい」にかける目的。もしも精密検査になっても「がん」である可能性は高くないので、まず大腸内視鏡検査を受けて欲しい。大腸がんは早期であれば9割治る。進行した大腸がんでも他の臓器に転移がなければ6〜8割治る。無症状の大腸がんの人は手術後8〜10日で退院できるが、腸閉塞状態の大腸がんの人は入院期間も長く、人工肛門が必要になることもある。だから最低限「便」を提出してほしい。秦野市は開業医で内視鏡をできる先生が増えているので、病院だけでなく内視鏡検査が可能です」と大佛医師。

がんの予防はまず禁煙

 がんの予防のために国立がんセンターが2011年にまとめたのが「がんを防ぐための新12か条」(表参照)。なかでも気をつけてほしいのは「たばこを吸わないこと。煙を吸わないこと(受動喫煙)」と両医師。吸う人と吸わない人のがん罹患率は1・5倍違う。この結果をもとにすると、たばこを吸っていなければ、男性の29%が「がん」にならなかったことになる。なんといっても予防に必要なのは”禁煙”。たばこを吸わないことは、がんだけでなくすべての病気の予防になる。

コロナ禍でもためらわない

 コロナ禍中の受診はどうしても気になるところ。大切なのは、病院やクリニックの感染症対策をしっかり確認すること。秦野市の検診を行う施設は十分にコロナウイルス感染症に対する対策を行っているという。気になることは受診施設に問い合わせをし、納得がいくまで状況を確認することで不安をなくすことができる。また、自身も体調が悪い場合や直近1〜2週間の健康管理を行うことが必要だ。

がん検診登録

 今年度(令和2年度)の検診登録はすでに終わっている。登録済みで検診を受診していない人は、実施期間中に受診を。また、令和3年度の登録は令和4年3月31日時点で対象年齢に達している人で、加入の健康保険に関係なく登録して受診することができる。登録受付期間はすでに始まっており、令和3年4月9日までとなっている。過去3年間受診をしていない人は登録申請が必要。登録内容や受診歴が不明な場合は、市健康づくり課(【電話】0463・82・9603)へ。

▽取材協力・資料提供/秦野市、秦野伊勢原医師会▽厚生労働省HP(https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/campaign_2019/about/index.html)から引用・編集

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