秦野市森林組合が、秦野産の杉や檜の1枚板や角材、薪の一般販売などを開始した。製材機や薪割り機導入による新たな取り組みで、市場以外の販売ルートの開拓と、秦野産材の知名度アップによるブランディングを推進していく。
今回導入したのは米国製の移動式製材機と薪割り機。機械を山に運び、その場で間伐した木(丸太)を板や角材、薪に加工することができる。
現場での加工は山でそのまま保管可能、余分な部分を切り落とし乾燥することで重量が減り運搬が楽になる、製材することで積載効率が上がるなどメリットが多い。組合が独自の加工を始めたのは、市場含め林業を取り巻く状況が背景にある。
半分が紙資源などに
神奈川県内の木材生産量は約3万㎥。中でも秦野市森林組合は年間およそ4千㎥と、県内トップクラスの生産量を持つ。秦野産材は、檜が新歌舞伎座や2020東京オリンピック・パラリンピックに使われるなど質の高さが評価されている。
一方、山から運搬した丸太で木材として加工可能なのは、半分の2千㎥(5t車約300台分)ほど。残り半分は山中の作業道の土留めの柵や、紙の資源等にしていた。
流通しない理由は、根曲がりや幹表面の傷など。中身が問題ない丸太でも表面がきれいなもの以外は価格が付かず、付いても安価なため運搬費の方が高くつくこともある。そのため、補助金を活用しなければ採算ベースに乗せることができないという課題があった。
そんな中、森林保護活動を行う葉山町の伝統工法の工務店「藤本工務店」と出会う。「なぜこれが売れないのか。うちなら買うのに」という同社代表の声を聞き「需要はあるのでは」と、流通の方法と自立できる林業の道を模索し始めた。
「自分たちで製材して、根曲がりや傷がある丸太でも問題なく使えるものが多くあることがわかった」と同組合。これを流通する仕組みができれば山の保全に還元することができ、無駄になっていた木を有効活用することでSDGsに繋げることもできる。
地元の木材でDIY
組合では試験的に板1枚、角材1本からDIY用の一般販売を行い、ゆくゆくは生産量を上げ建材への拡充を目標にしていく。木材は自然乾燥を行い、ある程度希望に応じたサイズでのカットも対応。木材にならないものはベンチに加工したり、薪にしたりして販売する。現在、森林組合オリジナルロゴも制作中で、秦野産材のブランド化と付加価値創出を目指していく。
販売に関する問い合わせは同組合【電話】0463・75・3351へ。
![]() 現在乾燥中の薪の山
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![]() 市場で評価が低い丸太の山
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