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秦野版 公開:2012年6月2日 エリアトップへ

脚光浴びるPPS導入も節電は積小為大の精神で デスク・レポート

社会

公開:2012年6月2日

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 ▼秦野市では初めてPPS(特定規模電気事業者)から電気を購入することになった。これは高圧50キロワット以上の大口電気需要の事業所を対象に、独自に調達した電力を安価に小売する事業者。新電力などとも言われる。近隣の平塚市では、2005年に競輪場の電気をPPSに切り替えたのをはじめとして、現在は市庁舎や小・中学校など、56施設で導入している。今回契約したのは本庁舎と東・西庁舎の3施設だが、秦野市が具体的に経費の圧縮策に踏み出すことは評価できる。

 ▼電力自由化以降、新しい電力供給の形として誕生したPPS。業者は自前の発電所を持つなど独自の企業努力で割安な電力を調達し、東京電力の送電網を利用して電気を供給する。利用者は業者と契約を結ぶだけで、特別な設備投資も不要。万一発電施設の事故などで電気の供給ができなくなった場合は、既存の電力会社(東京電力)が不足電力を供給する仕組みになっているので、契約者には電気が安定供給されるのだという。

 ▼こうしたメリットが広く知られるようになり、PPSから電気を購入しようという自治体や民間企業、官公庁などが増加、とりわけ東京電力が17パーセントの電気料金値上げを発表以来脚光を浴び、こうした動きがさらに加速しているという。

 ▼電力自由化は2000年。当初は買い手市場で、業者もかなり割安な価格で電気を供給していた。平塚市では、2011年度に契約した本庁舎と新庁舎、分庁舎の3施設で、東京電力と契約していた前年度と比較して20パーセントの削減効果があったという。ところが東日本大震災以降は電力の調達コストが上昇、東電との間の価格差が少なくなっているのだという。加えて引っ張りだことも言える人気。市財産管理課も「完全に売り手市場。入札が不調に終わることも心配していた」と打ち明ける。実際に各地の自治体では応札がなかったケースもあるという。水面下での打診は続けてきたものの「実際には入札をしてみなければ分からない。1社から応札があり、契約できて安心した」と胸をなで下ろす。市は「効果を見極め、他の施設にも波及させたい」と目論むが、価格や供給など、先行きに不透明感は拭えない。

 ▼秦野市は1年間の削減効果を60万円と試算するが、それでも3施設の年間の電気料金は2000万円に及ぶ見込みだ。コストをカットするために大切なのは、職員が節電に対する意識をしっかりと持って行動すること。二宮尊徳の「積小為大」の精神。小を積んで大をなそう。
 

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