きらきらと輝く糸や、ふわりとした玉が付いたものなど、さまざまな毛糸で編まれたベスト。北矢名在住の石黒節子さん(70歳)が1着ずつ手で編んだものだ。高齢者支援センターを通じて、これまでに全部で30枚のベストを湘南老人ホームなどに寄付してきた。
子どもの頃、初めて編み物を習ったのは母だった。大人になり、横浜の編み物教室に通い、65歳まで作ったものをブティックに出していた。仕事で複雑な柄の入ったものも手掛けるようになり、今度は節子さんが、編み物を続けていた母にその技術を教えた。母は生前、100枚以上のベストを編み、三廻部の老人ホームなどに寄付していたという。
節子さんが一人でベストを編み始めたのは数年前から。丈は「車いすの人でもあたたかいように」と配慮している。ベストはオリジナルの柄なので、母と一緒に作ったものを着ているお年寄りを見かけると、街中でもすぐに気づく。思いをつないだベストは、今年も誰かをあたためている。
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