土筆すくすく 権現山の中腹で
桜の季節を迎え、市内の各地はこれから本格的に美しいピンク色で染まる。道行く人は知らず知らずのうちに上を見上げ、桜の花の美しさに見とれながら、春の息吹を感じる。
一方野山を歩けば、足元から春の到来を告げる足音が聞こえてくるようだ。権現山の中腹には、無数の土筆が「春が来たよ」と、顔を出し始めた。土筆はスギナの胞子茎。根が深いことから「地獄草」と物騒な別名があるが、かつての日本では春の山菜として佃煮などに調理し、家庭で食べられてきたという。
アスファルト舗装が多くなり、街中で見かけることは少なくなった。春の日差しの下、足元でまっすぐ元気に伸びる土筆から「上ばかり見ていないで、たまには自分の足元をしっかりと見てごらん」と言われたような気がした。
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