中栄信用金庫による、秦野市、伊勢原市、平塚市、厚木市、開成町を調査地区とした2016年10月から12月の「中小企業景況レポート」が発表された。回答企業数は334社。
全業種総合の業況判断D.I.値は▲2・4を示し、前回調査(2016年7月〜9月)と比べ15・3ポイントの改善となった。これは小売業、サービス業における季節需要や年末需要による売り上げ増に加え、自動車部品関連企業を中心とした生産持ち直しの動きや民間の工事受注が堅調に推移したことから売上額・収益D.I.値が改善し、1年ぶりに改善に至ったものと考えられる。
1月から3月の見通しは5・2ポイント悪化の▲7・6と予測。製造業、サービス業、建設業で悪化の見通しとなっている。
■製造業/業況判断D.I.値は前回調査比16・7ポイント改善の0・0となった。自動車部品関連企業を中心とした生産の持ち直しに加え、受注増加に伴い、生産性向上に向け、工場の移転・増設を行う企業が見受けられることから改善に至ったものと思われる。
■卸売業/業況判断D.I.値は前回調査からほぼ横ばいの▲19・2となった。建材卸売業を中心に安定した受注を確保する動きが見られるものの、仕入価格上昇分の価格転嫁が十分に進まないことに加え、約2割の企業が昨年同時期と比べ売上・収益が減少と回答していることから、業況判断の改善に至らなかった模様。
■小売・飲食業/業況判断D.I.値は、前回調査比11・7ポイント改善し▲20・6となった。季節需要や年末商戦などにより業況回復に至ったものの、大規模店の進出や同業者間の競争激化などにより、景況感の低迷が続いている。
■サービス業/業況判断D.I.値は19・3ポイント改善して2・0となり、2年9カ月ぶりにプラス域に転じた。秋の観光シーズンに加え、一部の介護事業所の新設や移転に伴う利用者数の増加が改善に寄与した一方で、今後の景気動向は企業間でばらつきが見られる。
■建設業/業況判断D.I.値は前回調査比35・7ポイント改善の24・2となり、3期ぶりに大幅改善となった。工事受注が堅調推移する一方、人手不足や下請けの確保は今後の課題として挙げられている。
■不動産業/業況判断D.I.値は前回調査比11・3ポイント悪化の▲16・7となった。在庫の長期化を避け、販売価格の値下げを行う動きなどが見られ、業況回復への期待感が薄く、今後も需要動向を注視した商品物件の確保が課題となっている。
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