秦野市千村の傾斜地に、サワガニが棲む小川やターザン遊びができる蔦、ピクニックができる休憩所など、自然に触れ合える場所がある。
整備をしたのは小野薫さん(60)。「子どもたちの自然体験の場になれば」と、小野さんが営む板金塗装工場の裏に広がる荒廃地約3800平方メートルを、1年かけて1人で開拓した。そこは小野さんの幼少期には地主だった親が畑作を行っていたが、時が経つにつれ荒廃が進んでいった場所。日中は仕事を行いながら、作業は早朝と夜に勤しんだ。ナタや鋸、チェーンソーを使い、約40年間放置されていた雑木林を切り開いていった。
3月4日には近所の子どもたちを招待して、初めて地域住民にお披露目した。小野さんが「石の下にサワガニがいるよ。ひっくり返してごらん」と教えると、子どもたちは「いた!」「見つけたよ!」と喜んでいた。
小川のそばには間伐材や竹で作ったベンチ、鳥やハチの巣箱を設置し、周りにはワサビやクレソンの畑もある。丘の上の休憩所からは渋沢の街並みを望むことができ、散歩コースとしても楽しめる。
近くの水源地から約70mのパイプを地下に通し、湧水の水飲み場も作った。保健所の水質検査も終えており、断水や災害時の利用も考えているという。
土地の出入りは誰でも自由にできる。小野さんは「子どもたちが放課後に遊んだり、遠足などに利用してもらいたい」と話した。
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