コスモスが揺れる畑の脇を通り、丘を上がって朱い鳥居をくぐると、百日紅の咲く小さなお宮の境内は、地元の人で賑わっていた。
秦野市今泉の上町(かみちょう)御嶽神社で9月2日、上町フェスタが開かれた。古くから続く神社の例大祭に合わせ、地域の人が集まる場を作ろうと企画されたもので、今回で37回目。本堂で式典が行われたのち、境内には地区ごとに準備した模擬店や野菜市などが並んだ。
地元産落花生を使った「うでピー早食いコンテスト」は前回から始まった企画で、今年も大盛り上がり。司会の合図と共に出場者は家族の声援を受けながら、一斉に茹でたピーナッツの殻をむき、次々と口の中へ頬張った。1番最初に空の容器を掲げ優勝した佐藤尚義さん(35)は「強敵揃いだった。小さな殻は気にしないで食べちゃいました」と笑顔で話した。
さらに、70年ほど前から隣の地区「西町」と共同で小中学生が結成している西上太鼓連の演奏や、地元住民のカラオケが場を盛り上げた。西上太鼓連代表の小泉倉蔵さん(68)は太鼓連の卒業生たちと再会。卒業生が飛び入り参加で太鼓を叩く場面もあった。
生まれてからずっと上町に住んでいるという芦川佐吉さん(78)は「始めの頃は資金集めに苦労したけれど、今もみんなが協力して続けてくれている。よそへ嫁いだ人が毎年子どもを連れて遊びに来てくれるのがいいよね」と会場を眺めて微笑んだ。
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