恒例の秦野市指定重要文化財の特別公開が11月1日から4日に行われました。今年度市内では38番目の重要文化財の指定を受けた東光寺薬師堂山門を記念して、普段は見られない木造薬師如来立像が特別に公開されたほか、蓑毛大日堂境内地の諸堂・諸像、寺山の圓通寺の木造十一面観音菩薩立像、桜土手古墳公園では二子塚古墳出土の銀装圭頭大刀などが公開されました。私は4日間、大日堂の仁王門にて来場者の方をお迎えし、二王様について説明するお手伝いをしました。
文化財は言うまでもなく大切な市民の宝です。しかし、長い間この行事が行われているものの、今一歩市民の関心が薄いことが気になっています。
大日堂では毎月第一日曜日に拝観日を設けてお参りの方をお迎えしていますが、なかなか増えてもらえません。今年の特別公開には4日間で800人ほどの来場者があり、市外からも多くの方が来て下さいましたが、より多くの市民の方に現地で見て頂きたいと思います。
約1300年の歴史を有する蓑毛大日堂は古都の有名寺院にもひけをとらぬ立派な古刹(こさつ)です。しかし、今の姿を見るとお分かりになる通り建物が相当に傷んでおり、二王像の体表の部分の落剥は痛々しい限りです。
文化財は歴史を学ぶ上でも大いに役立ちますし、またその美しさから人々の心を豊かにしたり癒したりもしてくれます。今私たちが目にする事ができるのは、過去に何度か朽損(きゅうそん)や朽廃(きゅうはい)にあったり劣化があったりした時にその都度再興を願う人々によって窮地を脱してきたからではないでしょうか。
私が皆さんにお願いしたいことは、傷んだ文化財の修復に対して一人でも多くの市民の方にご協力をして頂きたいということです。後世の人が地域の歴史や文化財を学ぶ時のため、どうしても今の姿を残しておいてほしいと思います。
皆さん、ぜひ文化財の現場に足を運んでください。そこから秦野の歴史文化の理解を始めて頂きたいと思います。
秦野版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>