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秦野版 公開:2020年1月1日 エリアトップへ

新春インタビュー つきつめた「好き」が今につながる 秦野市出身 アニメ監督・イシグロキョウヘイさん

社会

公開:2020年1月1日

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 2020年5月15日(金)に公開される劇場長編アニメーション『サイダーのように言葉が湧き上がる』(企画/フライングドッグ)。この映画の監督を務めるのが秦野市出身のアニメ監督・イシグロキョウヘイさん(39)だ。今作が初の劇場長編アニメ、しかもオリジナル作品とあって、監督のこだわりが詰まった作品となっている。

 新春を飾る企画として、イシグロ監督にインタビューを行った。

―作品についてまだ多くが明らかにされていませんが、どのような作品か教えていただけますか。

 「地方都市が舞台の現代劇、コンプレックスを抱えた少年少女の”青春ラブグラフィティ”です。日常の中で主人公たちが成長していく王道の青春ストーリーを、中高生や大学生を中心に幅広く楽しんでもらえれば」

―劇場版長編オリジナルアニメを手掛けるのは初めてとのことですが、これまでの監督作品と比べていかがでしたか。

 「僕はテレビアニメ『四月は君の嘘』(原作・新川直司/2014)で監督デビューしました。監督はいわゆる”船頭役”で、絵を描いたりするのではなく、目標を立てて皆に仕事を割り振ったり、『可愛く描いて』とか指示する役目なんですが、今回はとにかく”映画”としての質を上げることに腐心しましたね。それと、話を90分でまとめるという難しさは感じました。

 詳細はまだ話せませんが、超ポジティブな話です。見終わった後に、自分に自信が持てるようなテーマを詰め込んだ物語なので、ぜひ注目してください。プレッシャーはありますが、僕は大丈夫だと思っています」

―こだわりが詰まった作品のようですね。5月の公開が楽しみです。

 イシグロ監督は、昔からアニメ監督をめざしていたのですか。

 「いえ、アニメを仕事にしようとは思っていませんでした(笑)大学までバンドをやっていたんですが、音楽で食べていくのは無理だと思う瞬間があり、初めて就職を考えました。でも今までの音楽人生を否定もしたくなくて、何ができるか探していた時に、アニメなら音楽と融合できるんじゃないかと。

 初めは制作側を支えるプロデューサーの卵として『サンライズ』に入社しましたが、自分もプレイヤーになりたいと思うようになって。絵はまったく描けなかったので、演出の方へいきました」

―監督として気を付けていることはありますか。

 「作品の質を保つ事とスピードのバランスです。特にテレビアニメは次々と納品日がくるので、どこかで区切りをつけなければいけません。でもクオリティにはずっとこだわってきました。

 実は『四月は君の嘘』の監督も、そんな僕の仕事を見てくれた方が声をかけてくれました。さらに言えばその『君嘘』を見た方が、映画の監督にと話を持ってきてくれた。その時はわからなくても、努力したことは絶対に誰かが見ている。あのとき頑張った自分が、今につながっていると思っています」

―やってきたことが、つながっているんですね。

 「つながり、という点では今回の映画でも自分が打ち込んできた音楽がつながっています。大学生の時にファンだった大物の方に、劇中歌を作っていただいたんです。めちゃくちゃ緊張しましたが、発注のときに身につけた音楽の知識が役に立った。誰かは秘密ですが、作品に寄り添ってくれてとてもいい曲ができたと思います。あきらめた夢の中にも今を助けてくれる要素があった。つきつめてやったからこそ今の自分に返ってくるんだな、と感じましたね。

 僕は自分が好きだな、楽しいなと思うことを一生懸命にやってきました。そういう僕を親が容認してくれたのも大きかった。自分が選んだ道に対して否定されたことがないのは、ありがたかったですね」

―秦野での思い出はありますか。

 「僕は戸川出身なので、山や川で遊んでいました。今も秦野に帰って水無川とか歩いているといいな、と思います。

 北小・中学校時代は野球をやっていて、これもつきつめていましたね。小学生の時は弱小チームだったのが、中3でついに市内大会で優勝したんです。あの時のドラマは、いつかアニメとして描いてみたいですね」

―その時を楽しみにしています。本日はありがとうございました。

作品のチェックをするイシグロ監督
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