そこにあるのは、障害のある人の作品とか健常者の作品で分け隔てる世界ではない。特別な才能を持つアーティストたちの唯一無二の作品群だ。
奥津国道美術館で開催中(11月末まで)の「アール・ド・ヴィーヴル展」が静かな話題を呼んでいる。会場に展示されているのは就労継続支援B型事業所に通うメンバー40人の作品約100点。
展覧会を主催するのは認定NPO法人アール・ド・ヴィーブル。法人名の「アール・ド・ヴィーブル」の由来はフランス語で「自分らしく生きること」だ。「自分らしく生きる」をテーマに、「障害があっても自分で選択していく人生を送ってほしい」という願いのもと2013年に設立された。「本当に多くの、力を貸してくださる皆さんのおかげでここまで来ました」と理事長の萩原美由紀さん。アートを中心とする創作の場を提供することで、障害のある人たちが社会的に自立することをめざしている。
障害がある人の表現の場をもっと広めたい、その作品の素晴らしさも知ってもらいたい。そんな思いで今回、秦野市での企画展が実現した。
自身もダウン症の子の親でもある萩原さん。2002年〜2014年まで日本ダウン症協会神奈川小田原支部ひよこの会の会長を務めた。そして2013年8月にNPO法人を設立し、理事長を務めている。これまでの活動は多方面から賛同と支持を集めてきた。「ともに生きる社会かながわ憲章」のもと、ともに生きる社会の実現をめざし開催された、県のイベントにメンバーとともに参加=写真下。2018年には神奈川県みんなあつまれ実行委員会委員も務めるなど、一歩一歩活動を進めてきた。
今回のような展覧会を各地で開催するほか、作品のリース(月々5000円から。リース作品の交換はメンバーが直接企業などに出向き設置)や作品をデザインしたオリジナルグッズも販売。12月9日(水)〜14日(月)までギャラリーNew新九郎(小田原ダイナシティWEST4F)で「自分らしく生きる11」展覧会も開催予定。
■奥津国道美術館(曽屋1758、【電話】0463・26・7312)。開館時間は午前10時から午後4時。入館料500円(小学6年生まで無料)。水・木休館。
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