2021年の年頭企画として、秦野市の経済界のリーダー、秦野商工会議所の佐野友保会頭にインタビューを行った。
--コロナ禍に翻弄された2020年でした。昨年を振り返っての感想をお願いします。
「今年ほど心が痛むというか、重苦しい1年はなかったと思います。秦野市が早い時期に経済対策を打ち出してくれ、会議所としても第1弾のキャッシュバックキャンペーン、第2弾のランチフェス、第3弾として今年2月までのプレミアム商品券などの事業を実施しました。これにより今、地域の商業者はどうにか息をついている状態。継続して次の手を打っていくことで、気持ちを少しでも前にすることが大切だと思う」
--今後の地域経済の活性化についてはいかがでしょうか。
「人口増の対策が重要だと考えます。高橋市長の公約通り今年12月には中学校の完全給食化が実施されます。安心して出産、子育てができる環境は人口増につながります。安心して子育てができるということは安定した雇用対策にもつながる。地元経済団体としても喜ばしく、また経済界としても支援をしていくべきと考えています」
--人口増の対策として移住や定住促進についてはいかがでしょうか。
「コロナ禍で働き方改革は大きく進んだと思う。秦野は都心から1時間足らずの好立地。東京にくらべて地価も安い。テレワークがすすめば、田舎で生活しながら働きませんかという提案も可能。アフターコロナの事業として行政にも働きかけ、そのしくみを模索していきたいと思います」
--観光分野におけるお考えはいかがでしょうか。
「今後はさらに観光に力をいれるべきと考えます。それは快適なまちづくりにもつながることです。最近はロードバイクなども盛んだし、アウトドアが流行っているのでアクティビティの基地にしてはどうかとも思います。人工芝のスキー場、スノボなどが年中使える施設とか…。夢の夢かもしれないけれど。丹沢を核にしたアイデアは常に提案したいですね。いつも言うことですが、今を生きている人間は次の世代のことを考えなければいけない。5年10年だけでなく、長い目で見通すことが重要だと思います」
--文化振興に対してはいかがでしょうか。
「秦野市は山紫水明の地。そして先祖伝来の文化がある。文化は街の宝だからそういったものを守る仕組みを考えたいと思っています。会議所が音頭をとって文化基金や未来基金のようなものを立ち上げられたらと考えます。たとえば、コンサートホールを作りましょう、自然を楽しむために桜を植えましょうとか、歴史施設を修繕しましょうとか、そういったものは基金で賄えたらと考えます。文化的なことは民間で。今年の夢、声をかけていきたいと思います」
--昨年から広がりつつあるジビエ料理についてはいかがでしょうか
「昨年は鶴巻地区でジビエキャンペーンも行われ、注目を集めました。さらにジビエ料理を核にした観光振興に力を入れていきたい。経済対策、有害鳥獣対策としても有効です。2月には再度、一般社団法人日本ジビエ振興協会代表理事の藤木徳彦さんを招いてセミナーを開く予定です。これを機にジビエ協議会の立ち上げにもつなげられたらと考えています」
--最後に読者へのメッセージをお願いします。
「コロナ禍だからこそ、夢や希望を発信したいと考えています。あのコロナで秦野は一念発起して、変わったなと言われるように動いていきたい。都心に近く、自然も豊かな秦野には大きなポテンシャルがあると考えています。経済界としても頑張ってまいります」
--ありがとうございました。
秦野版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>