救命ボートを組み立てる署員ら
秦野警察署（竹田茂署長）が10月19日、震生湖で初の水難救助訓練を行った。
表丹沢の玄関口である同署管内では山岳遭難救助が主となっており、これまで水難救助については通常訓練の中で実施してきたという。しかし、近年では豪雨による風水害なども増えてきており、秋の行楽シーズンを迎えるにあたり、迅速で的確な人命救助に備えようと、同署で初めて実地訓練を実施することにした。
当日は同署山岳遭難救助隊のほか、地域課の若手署員、警備課署員など約15人が参加。神奈川県警本部から危機管理対策課即応対策チームを迎え、指導を受けながら訓練を行った。
訓練は、震生湖付近を散策していたハイカーが誤って湖に転落したと想定。救命ボートの組み立て方や操縦、水中にいる要救助者をボートで救助する訓練などを行った。これまで震生湖で救命ボートを使っての救助経験がなく、現場で組み立てを行ったのも初めてのこと。署員らは指導を受けながら、対応方法や連携などを一つひとつ確認していた。
望月章仁地域課長は「どこでボートを組み立てるべきか、どのくらい時間がかかるのか、ボートの漕ぎ方など、改めて確認することができた」と振り返る。山岳遭難救助隊は山岳救助のスペシャリストとして日々訓練を行っており、山間では沢などでの救助経験などもあるが、湖での救助については今回の訓練を通して課題も見つかったという。
「これまでは被害がほぼなかったが、事故はいつ起こるかわからないもの」と望月課長。今後も訓練は継続していく方針だ。
ボートでの救助訓練のようす
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