4月〜6月期の概況
全業種総合の業況判断D.I.は▲3・9を示し、前回調査(2018年1〜3月期)に比べ3・3ポイント悪化した。
全業種の売上実績D.I.はプラス域に転じたものの、人手不足に伴う人件費増加や運送費・仕入価格の上昇が足かせとなり、景況感は業種間でばらつきがみられ、総体的には横ばいの状況となっている。
また県内の有効求人倍率が上昇する中、一部企業では外国人労働者の受け入れを検討する動きもみられ、依然として人手不足は深刻な課題となっている。
7月〜9月期の見通し
来期の業況判断予想は5・5ポイント改善の1・6。売上額D.I.は横ばいで4・5、収益D.I.は3・9の見込み。
製造業
業況判断D.I.は前回調査比7・9ポイント悪化の20・2。売上額は改善し13・7、収益は悪化し2・1となった。
輸送用機械や金属部品関連を中心に受注を確保する企業が多く見受けられ、売上額は改善。しかし原材料高や残業・休日出勤による人件費負担の増加を経営上の問題点に挙げる企業も多く、2期連続の景況感悪化に至ったと推測される。一部企業では増産等の体制構築への動きも見られた。
卸売業
業況判断D.I.は前回調査から小幅悪化の▲32・1となった。建設業の業況改善が建材卸の売上回復に寄与したほか、一部の食料品卸では品揃えの拡充による売上増加も見られ、売上額・収益D.I.は共に改善となっている。
一方で、小口注文や多頻度配送による運送費や人件費等へのコスト上昇が懸念されるほか、案件ごとの採算の見直しが必要な企業もみられ、景況感は2期連続の悪化となっている。
小売・飲食業
小売・飲食業は大幅悪化し、業況判断D.I.は▲36・9。景況感は6業種で最も低くなった。
来店客の維持・増加に向け、キャンペーンの実施やインターネットを通じた情報発信を行う企業があるが、仕入価格D.I.の高止まりに加え、人手不足に伴う人件費の増加が足かせとなったとみられる。販売チャネルの多様化が進み、厳しい事業環境にある中、在庫管理や原価管理の徹底で、収益改善に努める企業もあるようだ。
サービス業
前回、大幅悪化したサービス業だが、今回は前回調査から8・6ポイント改善し、業況判断D.I.は▲20・8となった。
診療報酬・介護報酬が同時改定となる中、医療・介護事業では継続的な利用者の確保、大型連休での個人消費の持ち直しで売上額D.I.は36・9ポイント改善、収益D.I.は25・7ポイント改善と大幅に伸びた。また、一部企業では利用者の増加に伴い、事業所の新設を検討する動きもある。
来期の予想業況判断は横ばいの▲20・8となっている。
建設業
業況判断D.I.は前回調査から6・5ポイント改善し、8・2となった。売上額・収益D.I.も改善している。
約半数の企業が人手不足を経営上の問題点に挙げる中、公共工事や都市部を中心とした民間の工事受注が好調で、東京五輪関連の受注獲得への動きも見受けられる。
また、請負工事の幅を広げるため、新たな許可の取得に努める動きや、技術力強化に向け、人材育成に注力する企業もあるようだ。
来期の予想業況判断は、横ばいの8・2となる。
不動産業
不動産業の業況判断D.I.は小幅悪化の10・8となった。
湘南をはじめ、秦野・伊勢原エリアでも商品物件の販売に動きがあり、約4割の企業が前年同期に比べて売上・収益が改善したと回答している。一方で、相続発生などに伴い、仕入れた土地の商品化に時間を要する企業も見られた。今後の施策として約1割が提携先を見つけたいとしており、他社と共同で販売を進める動きもあるようだ。
【調査概要】
■調査時期/2018年6月上旬
■調査地域/秦野市、伊勢原市、平塚市、厚木市、開成町
■調査企業数/349社
■回答企業数/331社
D.I.値とは、ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、「良い」「やや良い」と回答した企業の割合から、「悪い」「やや悪い」と回答した企業の割合を引いた値。値が小さいほど業況判断は悪いということを表す。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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