上宮田在住のプロSUPサーファー佐藤優夏さん(32)が、9月1日(金)からデンマークで開催される世界選手権大会に日本代表として出場する。本格的に競技を始めて約2年ながら、国内女子レース部門のポイントランキングは1位と台頭。「めざすは3位入賞。世界の表彰台にチャレンジしたい」と目を輝かせた。
SUP(スタンドアップパドル・サーフィン)はサーフボードの上に立ち、オールで水面を漕いで進む新しいウォータースポーツの一種。競技としても確立されており、速さや技を競う大会が世界各国で開かれ、県内では江の島を会場に世界大会が行われている。
半年で国内準優勝
東京都西多摩郡出身の佐藤さんは、幼い頃から山や川など自然を遊び場にして育った。体を動かすことが好きで、中学高校とバスケ部、進学先の体育大学ではラクロス部に所属。大学卒業後は「海に関する仕事がしたい」とサイパンへ渡り、半年かけてダイビングインストラクターの資格を取得するなどスポーツ一筋の人生を歩んでいる。
SUPを初めて体験したのは約3年前、逗子海岸で。友人らに誘われて試してみると、自然に溶け込みながら海を軽やかに走る感覚に魅了されたという。腕試しにと競技歴わずか6カ月で出場した全日本選手権で準優勝を収めたことで、「SUP一本、本気でやってみよう」と決意。今年4月、沖縄県で行われたレース結果をもって、協会公認のプロアスリートとなった。
競技に打ち込むため、三浦市へ移住。三戸浜をホームゲレンデとし、練習の毎日を送る。「静かで晴れた日は富士山や江の島を一望。練習環境が整っている」と佐藤さん。「練習すればするほど成果に繋がるのが快感。自分はこの先まだまだ伸びるはず」
現在は選手活動の傍ら、同地にあるマリンスポーツショップ「ビーチバム」にガイドとして勤務。笠井克治代表は「何より練習熱心。体格にも恵まれ、自分から競技に飛び込んできたという強い目的意識や精神力もある」と称賛する。
目標にあと一歩
国内では圧倒的な強さを誇り、7月時点で日本人女子選手のレースランキング1位を独走。6月末〜7月にドイツで開かれたワールドカップでも総合4位を収め、表彰台まであと一歩及ばなかったが世界の強豪を相手に堂々のレースで存在感を見せつけた。
「目標は3位。表彰台は明確に見えている」。見据える照準は9月1日から始まる世界大会。ドイツで掴んだ手応えに意気盛んだ。実は昨年の同大会、レース直前で肩の脱臼による途中棄権を余儀なくされた苦い思い出がある。「調子が良かっただけに悔しい思いもあったが、見つめ直すいい機会にもなった」と振り返り、「その分、今年結果を出す」とリベンジに燃える。合言葉は「三浦から世界へ」。持ち前の粘り強さを武器に再び高みへ挑む。
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