自然エネルギーを利用した発電事業で地域経済の活性化を図ろうと、二宮町の町民有志が5日(日)、生涯学習センターラディアンでフォーラムを開く。小田原市での事例の報告とパネルディスカッションを行う。
二宮電力をつくる有志の会が主催。二宮町後援。発起人を務める水口圭三さんらが、「地元の宝である再生可能エネルギーを町のために利用しよう」と提案した。
概ね250平方メートル以上ある未利用地を借りて15〜50kw時の太陽光発電所を設置する計画だ。町民からの出資で建設費を集め、エネルギーの地産地消と地域への利益還元、低炭素社会づくりなどを目指す。
農家の高齢化や後継者不足などによる農地の荒廃化対策もねらう。農業以外の利用が制限される土地には「ソーラーシェアリング」と呼ばれる営農型発電の手法を導入。必要な日照を確保できるよう、架台に間隔を空けて太陽光パネルを並べ、その下で耕作を行う。現在、釜野地区にある候補用地では原木シイタケの栽培を検討しているという。
地方創生を目指して同町が策定した総合戦略は、2019年度までの施策に再生可能エネルギー導入に関する検討や温暖化対策を組み入れている。水口さんは「町内でも耕作放棄地の問題は深刻。未利用地を有効に使う仕掛けづくりを考え、住民が自分たちで発電所を運営する体制を整えていきたい」と話す。
フォーラムでは、全国に先駆けて官民協働による太陽光発電事業に取り組む小田原市の事例を紹介。小田原箱根商工会議所会頭の鈴木悌介さんが「ご当地エネルギーで地域でお金を廻す〜かまぼこ屋がなぜエネルギーなのか〜」と題して語る。ほうとくエネルギー副社長の志澤昌彦さんと小田原かなごてファームの小山田大和さんの報告も行われる。行政と連携し、中小企業と市民の出資・寄付で実現した地域電力のビジネスモデルについて発表する。
後半の討論会にはパネラーとして村田邦子町長と水口さん、小田原市職員など5人が登場する予定。「二宮電力はじまります!エネルギーの地産地消で地域と家族を元気にする」をテーマに意見を交わす。
ミーティングルーム2で午後0時30分開場、1時から4時30分まで。参加費無料。予約不要で先着80人。
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