二宮町は、公共交通の空白地帯と不便地域を解消するために運行しているコミュニティバスを、10月2日から町内を循環する新しい経路で走らせる。割引手形や回数券を導入することで利用者を増やし、「生活の足」としての利便性をアピールしたい考えだ。
二宮駅北口を発着点として、町内を右回りするルートと左回りの8便が運行。中学生が登下校に利用できるよう、百合が丘の団地中央を出発して駅へ向かう朝便と、午後6時15分に駅を発つ団地中央行きの夕方便も出る。
団地中央を毎時00分発とするなど、これまで複雑で乗りにくいといわれていた運行ダイヤや経路、行き先を分かりやすいものに設定した。使用する車両は55人乗りから定員33人の車両に変更し、町のPRキャラクター「ニーノとミーヤ」をあしらったラッピングでデザインも一新する。10月1日に町民運動場で行う町体育祭でお披露目される予定。
利用料金は現行と同じ大人200円、小中学生と障害者100円。積極的な利用を促すために、割引手形と回数券を導入する。
運賃が100円引きになる「ニーノ手形」は6カ月券3000円、12カ月券5000円。定期券タイプの「ミーヤ手形」は、町内在住の満75歳以上と妊産婦などが購入対象で、6カ月券5000円、12カ月券8000円。町外の祖父母がコミュニティバスに乗って二宮町に住む未就学児の孫に会いに行く場合にもミーヤ手形を利用できる。運転免許を返納して1年以内の人は、ニーノ手形12カ月券を1回に限り無料でもらえる特典がある。
二宮町のコミュニティバスは、実験運行を経て2009年度に本格運行を開始した。10年度に78人だった1日平均利用者数は年々減少。13年度に運行ルートの見直しを図ったが、昨年度の1日平均利用者数は約40人と目標100人の半分以下で、利用者減少に歯止めがかからない状況だ。
10月からの再編に伴い、富士見が丘と松根、山西の一部地区で4年前に導入したデマンドタクシーは休止となる。地域公共交通について見直しを進めてきた町は「子育て世代や高齢者なども乗りやすい制度を設けた。多くの人にコミュニティバスを利用してほしい」と話している。
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