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大磯町の画家 山本瑛幾さん 生誕100年の遺作展 「自然愛した人生知って」娘が企画

文化

公開:2017年10月27日

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大磯港の灯台を描いた作品(1975年ごろ)
大磯港の灯台を描いた作品(1975年ごろ)

 大磯町の画家・山本瑛幾さん(1917〜1992)の生誕100年を記念した遺作展が、平塚市の東横イン元麻布ギャラリーで開かれる。素朴な風景画を数多く残し、腰を据えた大磯町でも身近な景色を描き続けた山本さんの画業をたどる。娘で画家の和恵さん(72)=国府本郷=は「自然に対する父の愛を感じてほしい」と話している。

風景画など40点 1日から平塚で

 遺作展は没後間もない1994年に大磯町郷土資料館で開いた展示に続いて2回目。74歳で亡くなり、今年で生誕100年となる山本さんの画業を伝えようと娘の和恵さんが企画した。

 今回は、大磯町に移住した1940年代以降に描かれた絵を中心に紹介。65年前の作品で、寺坂地区の村落を優しいタッチで表現した約100号の大作など40点ほどを和恵さんが選んだ。美術大学の入学試験に向けて描いた高校時代のデッサンも展示し、画風の変遷が分かるよう工夫した。

 山本さんは、戦前に東京芸術大学の前身にあたる東京美術学校で日本画を学び、卒業後は明治から昭和期にかけて活躍した日本画家の結城素明と川崎小虎に師事。日本画の枠にとらわれない作風を標ぼうし、多くの絵画展で入選を果たした。遺作の多くは同資料館に寄贈され、町役場の町長室には大磯港の灯台を描いた作品が飾られている。

 若い頃から山や海の風景画を好み、大磯の自宅にはデッサンのために多くの草木を植えるなど、創作の対象を自然の中に求め続けたという。亡くなる10日前まで絵を描き続け、画家人生を全うした山本さんと同じ絵の道に進んだ和恵さんは「父の作品からは、自然に対する愛情を感じます」と話す。遺作展を通して、自然の尊さや儚さを感じてもらえたらと来場を呼びかける。

 11月1日から6日、午前10時から午後6時(最終日3時)。東横イン元麻布ギャラリー▽平塚市明石町1の1/【電話】0463・22・7625
 

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