多摩市は先月末、生活困難な女性などに向けて生理用品の無料配布を実施。関戸のTAMA女性センターや、市役所の子育て支援課など市内5カ所を窓口に計1378個を用意し、9日間にわたって受け付けた。
今年3月から市内の小中学26校での配布を開始した取り組みに続く、女性への支援策の一環で、今回は配布をきっかけに生活で抱えている悩み相談にも乗れるように各所、窓口を配布場所にしたのだという。
今月も
担当したTAMA女性センターの担当者は「関戸の赤枝医院や、その他企業からの寄付などを活用した。受取は窓口にある専用のカードを示すだけでできる形にした。今後も検討を重ねながら、継続支援について考えていきたい」とし、今月も配布を実施する考えと話している。
都内でも広がり
こうした生理用品の無料配布は東京都内でも広がりつつあるようだ。今年3月に豊島区でスタートすると、足立区や北区などでも配布されるようになった。防災備蓄の入替時期を迎えたものなどが活用されているという。
市内小中学校での配布を訴えた多摩市議会の有志で構成される「女性の健康応援隊」のメンバーの一人である池田啓子市議は「生理用品を買うお金がない、利用できる環境にないことを『生理の貧困』と呼び、世界でも広がっている問題」と説明し、「生理用品の入手に苦労したという若者の割合が5人に一人というデータもある。多摩でも取り組みを進めていくべきだ」と指摘する。
理解不足が要因
一方で、市の「生理の貧困」対策について、阿部裕行多摩市長はHP上で、この問題がこれまで顕在化してこなかった理由に男社会から脱却できない日本社会のなか、生理に対する理解不足や、女性が声をあげにくい環境を挙げている。
そして、市として今後もこの問題に取り組み、困難を抱える女性に対して必要な支援を講じられるようにしていきたい、としている。
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