全国のデイサービスのモデルになろうと挑戦を始めた施設が貝取にある。それが「デイサービスろーるきゃべつ」だ。
30年程前に食堂として始まった同施設。その後、弁当店となり市内の企業や病院、個人宅への配達を行っていた。配達業務の中で、さまざまな事情を抱える高齢者が数多くいたことから、そうした人たちが楽しく安心して過ごせる場所を提供したいと、12年前にデイサービス事業を手掛けることになった。
長年事業を継続し、愛されてきた同施設だが、昨年代表者の死去によって存続の危機に陥った。「利用者もスタッフも何とかして続けたい」と相談を受けたのが、現代表の高橋賢氏だった。高橋氏は、高齢者医療・介護の現場に長年携わり、現在は要介護状態に移行する高齢者を一人でも減らしたいとの思いから中高年専門の介護予防トレーニングスタジオを運営している。高橋氏は同施設のスタッフが全員65歳以上であることに着目。人材不足の介護業界の中にあって、高齢者が社会の担い手として活躍できる場を作ることで、スタッフの健康づくりや地域活性化に寄与できると考えた。そして全国の新たなデイサービスモデル、高齢者の活躍モデルにしたいと代表を引き受けた。
このモデルの発信と、現施設の物件購入費を調達するため、クラウドファンディングを活用することに決定。広く協力を呼び掛けている。「高齢者の数が増加している中で、施設がひとつなくなることは地域資源の不足、介護難民を生む要因になる。高齢者が生き生きと働き活躍する、明るく活力ある高齢社会をつくりたい。ぜひ多くの方の支援をお願いします」と高橋氏は話している。
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