八王子市内でメダカ販売店などを営む株式会社めだかやドットコム(青木崇浩・代表取締役)は「めだか盆栽」を地上から30キロの成層圏(せいそうけん)まで打ち上げるプロジェクトを10月に行う。今月16日、八王子の商業施設で記者会見を開いた。
就労福祉事業の一環としてメダカ販売などを行い、障害がある人の社会復帰と経営を両立させたビジネスモデルを確立している同社。打ち上げる「めだか盆栽」は青木さんが作り上げたアクアリウムの一種で、メダカのフンや植物の光合成で水槽内の環境を保ち、できるだけ自然環境に近い状態を再現しているものという。
記者会見で青木さんは「『めだか盆栽』は福祉の事業所に通う利用者さんらが一つひとつ手作りしているもの」と話し、盆栽には青木さんのメダカへの愛や人の縁に対する感謝の気持ちが詰まっているとした。
「そんな流れを経て生まれた『めだか盆栽』を宇宙に打ちあげることで、福祉が明るいものだと多くの方に知ってもらいたいと考えています」と青木さん。自身、若い頃に重度のうつ病を発症し、苦しんだ経験が福祉事業に取り組む要因の1つになっていると振り返る。
打ち上げ予定日は10月15日(土)。気象条件によって打ち上げ場所は変わるといい、候補地には新潟や長野県が挙がっている。気球は直径1・8メートルほどで、地上30キロの成層圏まで上昇後、パラシュートで地上へ。福島県南相馬市の海上沖での回収を想定している。成層圏では、めだか盆栽に取りつけたスピーカーから、「めだかの唄」を流す音質変化実験も行うという。
支援金を募集
同社はクラウドファンディングサイト「Makuake」で、11月30日(水)まで資金支援を募る。プロジェクト名は「めだか盆栽を宇宙に打ち上げ、福祉事業所が作り上げる日本のメダカの世界観を伝えたい」で、目標金額は300万円。開始初日には100万円以上の資金が集まったという。返礼品はめだか盆栽などが予定されている。
多摩版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|