浜辺でダイコン日光浴 三浦の風物詩、今年も
三浦海岸浜辺に見られる白い壁。これは、春のキャベツ、夏のスイカ、メロン、秋の松輪サバと同じく、冬の三浦市特産品として市内外に知られる浅漬けたくあんにするため天日干しされたダイコン。
郷土漬物研究会として登録し、「まいるど」という商品名称で販売している三浦のたくあん。ダイコンを低農薬で直栽培し、三浦海岸の浜辺で天日干しを行い、風味と甘味を付け、米ぬかで自家製漬け込みをしている。現在、同商品名称のたくあん製造販売農家は10件。
1995年に「日本農業賞優秀賞」及び「神奈川県知事賞」を受賞。96年には県内各地の名産を集めた神奈川ブランドのひとつに加えられ、07年には県民から推薦を受けた名産品「新かながわ名産100選」にも選出されている。
三浦海岸近くで農園を営む松本幹夫さん(松本農園)によると、浜辺で干す理由は風通しが良く、水分が抜けるのが早いためという。海風が常に吹くため、真冬でも凍る心配がない。寒ければ寒いほど、ダイコンの辛さが甘味に変わるという。好天が続けば約5日間で干しあがる。来年2月までに約6万本のダイコンを天日干しにする。
都内からダイコン干しの写真を撮りに来たという女性は「この風景は何回来ても素晴らしい。海とダイコンの意外性が絵になる」と話していた。
松本さんは「今年は雨が多いわりにはダイコンの乾きは良かったので安心した。この光景を目的に来る観光客もいる。三浦の風物詩として、観光に役に立っているのであれば、なおさら良い」と話している。
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