生態系の豊かさから「奇跡の自然」と称される小網代の森に、常設のトイレが完成し=写真=、今月17日から供用が始まった。
場所は小網代湾側の入り口(宮ノ前峠入口手前)。木造平屋建てで、男性・女性用に加え、車いすでも使いやすいバリアフリー、おむつ交換台、オストメイト対応する多機能トイレなど計7つを備えた。
約70ヘクタール、東京ドームおよそ15個分に相当する小網代の森。絶滅危惧種も生息するなど豊かな自然が残る森では、観察をしながら散策が楽しめるとあって、2014年7月に一般開放されて以降、平日休日を問わず県内外から多くの観光客が訪れている。
森の保全は県・三浦市・公益財団法人「かながわトラストみどり財団」・NPO法人「小網代野外活動調整会議」らが協働で推進。湿地帯の回復や治水作業、草木の間伐・伐採などを行うことで、多様な生物が生息できる環境の保全整備に努めている。
一方、利便性向上を求める観光客からの声で多かったのがトイレだった。これまで仮設トイレの増設や機材のリニューアルなどが行われたが、衛生面などで課題があり、同日行われた式典であいさつに立った石川巧県議や地元小網代の出口眞琴市議は、待ちに待った完成を喜んだ。
ホタル観察を楽しむ
関東有数のホタル出現地と言われる小網代の森で、夜間の観察会が開かれる。開放期間は6月3日(日)まで。通常午後6時までの開園を9時に延長する。
横須賀三浦地域県政総合センターによると、今年は気温上昇が例年よりも早く、今週初めにはすでに何匹か確認されているという。ゲンジボタルとヘイケボタルが生息しており、時期は少しずれるものの両方を楽しむことができる。
開場区域は三崎口駅側の「引橋入口」から「宮ノ前峠入口」。園内は外灯がないため、懐中電灯など足元を照らすものを持参するのが望ましい。散策路が混雑した際は、入場制限を行う場合もある。また、駐車場がないため、同センターでは公共交通機関の利用を呼び掛けている。
午後3時以降、雷や雨の注意報発令で中止。
問い合わせ、注意事項は同センターみどり環境課【電話】046・823・0381
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