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東岡町在住 山口三郎さん 旧車の”走る喜び”を復刻 ファン拡大めざし支援募る

社会

掲載号:2020年3月6日号

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クラシックタイプのミニカー「N1930」と開発者の山口三郎さん
クラシックタイプのミニカー「N1930」と開発者の山口三郎さん

 1930年代の車に魅了され、当時の設計図や資料をもとに再現したクラシックタイプのミニカーが誕生した。開発したのは東岡町在住の山口三郎さんで、「自分の手足のように操る楽しみを持つ1台」と胸を張る渾身の自信作だ。

自分だけの1台

 「N1930」と名付けられた車は、全長約225cm・全幅約110cm・全高約150cm。そのモデルは、100年ほど前に欧米を中心に流行した「サイクルカー」と呼ばれるミニカーだ。急速に生産が拡大したことで、一部の富裕層の所有物だった自動車が大衆化し、自由に操ることの楽しさに人々が目覚めた頃。当時はエンジンやタイヤなどオートバイと同じ部品を使い、軽量で安価という手軽さから、自動車業界を席巻。海外ではサイクルカーのレースが行われるなど、一大ブームを巻き起こした歴史を持つ。

 「1930年代の新車」。そう称するように、優雅でクラシカルな味わいあるデザインを再現。パーツにもこだわり、フロントサスペンションにはリーフスプリング、エンジンはホンダのスーパーカブと同じものを搭載し、ミニカー登録をすれば公道の走行も可能だという。

 また、ボディの色、計器、ステアリングなどをシンプルに仕上げたのには訳がある。「カスタマイズは自由自在」―。ステッカーを貼ったり、ヴィンテージのハンドルやサイドバッグをつけたりと、自分だけの1台を作り上げる楽しみがある。

 「ドライバーの腕が試されるが、自分で運転していると実感できる」と、山口さんは「N1930」のもうひとつの魅力を語る。

 最新技術の粋が集まり、日進月歩の発展を遂げる自動車産業。近年、自動ブレーキや車線維持、さらには走行音が静かな電気自動車など、快適さが向上する時代にあえて、クラシックカーが持つ“走る喜び”や“車本来の楽しさ”を感じてほしいという。

稀代の乗り物好き

 山口さんは、1973年に東京都世田谷でバイクのユニークなオリジナルパーツを開発販売する「乗りもの館(や)」をオープン。カスタムを得意とし、その代表作には「モンキー・ダビッドソン」(通称モンダビ)などがあり、若者から熱視線を浴びた。

 乗り物好きが高じて、ホンダのカレンにボディを被せた原付カー「サイデスカー」は1980年頃の原付カーブームをけん引。84年には子供用の自作自動車「コロキット」を販売し、数々の遊び心ある乗り物を生み出した。

 一度は「乗りもの館」を閉めた山口さんだったが、その後も情熱は失われることなく、技術者として奔走。そのなかで「N1930」の開発を決めたのは3年前だった。設計の原案を描き、ときには中国上海の工場に赴いて試乗や改良を重ね、先頃、第一号機ができたばかり。完成品を前に「夢が叶って嬉しい」と顔をほころばせた。

 現在は「リバイバルカフェ」(初声町和田2650の3)内のガレージで展示しながら、ファン拡大をめざしてクラウドファンディングでオーナーを募集中。カフェに集う車好きたちからの反応も上々で、ゆくゆくは「レースやラリーなどイベントも開催したい」と新たな夢を膨らませる。「とくに三浦は景色が良く、走っていて楽しい道が多いので実現させたい」

 受け付けは3月16日(月)まで、【URL】https://www.makuake.com/project/n1930/から。展示車の見学など、詳細はリバイバルカフェ【電話】046・845・6224

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