動画でゆっくり自宅時間を楽しんで―。市内在住の絵本作家やピアニストが、読み聞かせや演奏を撮影した動画の配信を行っている。新型コロナウイルス感染拡大防止対策で外出自粛が続く中、自宅で過ごす人たちに向けて企画。イベント中止で失った活動機会の創出にもつながっている。
絵本作家の平田昌広さんが動画配信を始めたのは4月上旬。休校継続が決定し、1カ月以上自宅で過ごす子どもや保護者らの「退屈しのぎになれば」との思いだった。
同じく絵本作家で妻の景さんと創作活動の傍ら、全国各地で絵本ライブを行っていた平田さん。ノウハウをいかし、週1回40分ほど「えほんライブ」の生配信を始めた。自身が手がけた絵本の読み聞かせや制作秘話を語ったり、チャット機能を使ってクイズや大喜利といった視聴者参加型コーナーを設けるなど、「生」ならではの臨場感にこだわった。
昨今、絵本の読み聞かせ動画の投稿が広がっているが、「その多くは無許可で著作権侵害」と平田さん。著者自らが読み聞かせすることで、作品を正しく楽しんでもらいたいとの願いも込めた。
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「いつ開けるか分からない演奏会。練習のモチベーションが上がらず悩んでいたが、ネット配信ならたくさんの方に聞いてもらえる」。企画していたコンサートが軒並み延期となったピアニストの長田翔一さんは心情を吐露し、動画制作に至った経緯を話す。
4月から配信を始め、ピアノアレンジした「365歩のマーチ」「りんごの唄」など、歌謡曲や日本の唱歌を中心に披露している。また、「音楽家たちのテレワーク」と題し、三浦・横須賀にゆかりのある演奏家らと共演。ジャズや映画音楽など、それぞれが撮影した動画を編集し、“リモートアンサンブル”に仕上げた。
「とても癒される」「ささやかな楽しみをありがとう」など評判は上々で、「音楽は活力や癒しを与えてくれる」と長田さん。終息後の再開を待ちながら、音楽の果たす役割に知恵を絞る。
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動画はユーチューブで公開中。「まっさんのえほんライブ」、「長田翔一」で検索。
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