三崎の曹洞宗本瑞寺で5月12日、第26世の新住職・洞外文敬さんが正式に任地である同寺に入る儀式「晋山式(しんざんしき)」が行われた。1985(昭和60)年11月以来、38年ぶり。近隣にある海南神社との「神仏習合」によるもので、境内は人で埋め尽くされた。
前住職の文隆さんは3年前に逝去。文敬さんは「生前に行いたかった」と振り返るが、文隆さんは当時病に伏せていたこともあり、今に至ったという。
式当日、まず文敬さんと檀信徒らによる海南神社での昇殿参拝で幕を開けた。「地域の皆さんの記憶に残る盛大な式にしたい」という文敬さんの思いから実現した。その後、米田郷海宮司らとともに日の出区の商店街に向かった関係者は、行列の導き役として艶やかな衣装を身にまとった約30人の稚児たちと合流。同寺の山門へと通じる階段を上る頃には、地元住民による木遣りも披露された。
境内に入ると、新たに建立した「六地蔵尊」の開眼法要が営まれ、稚児たちが献花した。本堂で総本山から新命住職任命書を授与された文敬さんは、式の後、「あんなに大勢の方々に受け入れられて大変ありがたかった。地域とともに歩む寺として邁進していきたい」と決意を新たにした。
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