小網代の海で育った「三浦真珠」をアコヤガイから取り出す、浜揚げ体験授業が今月2日に名向小学校(小泉修校長)で行われ、4年生約40人が挑戦した。海洋教育の一環として産官学民が協力して取り組む事業で、真珠を見つけた児童らは美しい光沢に目を輝かせていた。
明治期に世界で初めて真珠の養殖技術研究が行われた小網代湾。2013年、同地に再び真珠養殖を復活させようと東京大学三崎臨海実験所を中心としたプロジェクトがスタートした。参加団体は海洋水産関係に詳しいみうら漁業協同組合・京急油壺マリンパーク、養殖支援を通じ環境保護を行うNPO法人「小網代パール海育隊(うみいくたい)」(以下、小パール隊)、市などが協働して取り組んでいるほか、地元の名向小学校では三浦真珠養殖を生きた教材として利活用。成り立ちだけでなく、郷土愛の醸成や様々な海洋生物を育む小網代湾の豊かさについて学習を深めている。
子どもたちは今回の特別授業を「4年ミッション!三浦真珠浜あげがんばり隊」と命名。一人ひとりが調査員となって貝の大きさや重さを計測したり、手触りやにおい・形状を確かめるなど五感を使って観察した。その後、小パール隊をはじめとする同プロジェクトメンバーらのサポートを受けながらナイフを使ってアコヤガイの硬い殻を丁寧に開け、身の中から輝く真珠を見つけ出すと教室のあちこちから大きな歓声があがっていた。
浜揚げされたのは、13年にマリンパークで生まれた2年物のアコヤガイを母貝に、昨年8月〜9月にかけて真珠の中心となる核を入れたもの。その後、およそ半年の生育期間を経て、今回取り出し作業が行われた。採取された真珠のなかには大きいもので約5〜6ミリ、きれいな丸みと光沢を帯びたものも見つかっている。子どもたちは貴重な体験を通して「とてもきれい。宝石(真珠)が獲れる三浦の海はすごい」など驚きの表情で話していた。
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