定時制・通信制高校の生徒らが学校生活で学んだことや今後の夢を語る「生活体験発表大会」の全国大会が先月19日、東京都内で開かれ、県立湘南高校(鵠沼神明)定時制2年の石井菜子さん(17)=鵠沼橘=が石澤奨学会賞を受賞した。読書や人々との触れ合いを通じた知的探求の面白さについて触れ、会場に集まった多くの関係者に堂々と語って見せた。
同大会には地方大会を勝ち抜いた60人が参加。石井さんは10月の県大会で1位通過し、全国大会でも15人が出場する本選に駒を進めた。
題は「知の起点『あぁ面白い』」。同校に入学し、学校でのさまざまな出会いから知的探求に目覚めたという石井さん。例えばこんな具合だ。
「因数分解がすっきり解けたとき。教室の下に見える中庭の池が3対4対5のピタゴラスの定理と結びついたとき。『あぁ、面白い』」
読書が好きで、学校図書館に7万冊の蔵書がある同校を選んだ。これまで古典や小説など700冊以上を読破。中学時代、図書館は外界から離れ一人になりたいときの「逃げ場」だったが、高校に入ってから関わり方も変わったという。
全日制の知人や幅広い年代の図書館仲間、司書の先生との交流があり、その都度「新しい面白い」に心が騒いだ。「受け身だった関わり方が能動的になった」と振り返る。将来は得た知識を人のために役立てたい―。そんな目標も芽生えた。
発表会では学校での「面白い」は「学びを継続するエネルギーとなり、チャレンジ精神であり、深い探求への道標になっている」と述べ、こう締めくくった。
「ワクワク、ドキドキ、私の人生も面白くなりそうです」
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