okebaで個展を開催しているアーティスト 高根 友香さん 十間坂在住 32歳
自然界の「わくわく」形に
○…身近な自然をモチーフにした芸術作品を展示した個展「wonder land」を8月20日(月)まで、okeba(香川7の10の7)で開催している。作品を指差しながら「あれは庭に咲いてたムクゲで、あっちは庭に咲いてたキョウチクトウなんです」と目を輝かせながら紹介する。植物のほかに、ミツバチやちょうちょ、クワガタなど虫をモチーフにした銅版画などを作ることも多い。
○…「植物も虫もよく見ると面白くてびっくりするんですよ」。子どもの頃から虫や植物が好きで、虫の目の付き方や毛の生え方、植物の種のつけ方など、身近な自然をじっくり観察してきた。今でも庭の観察は日々の日課。毎日の生活に埋もれている小さな「わくわく」を見つけては作品に残している。
○…初めて芸術に触れたのは父親の油絵だった。小学5年生頃からは絵画教室に通い、自身も油絵を描き始めた。しかし、今ではほとんど油絵を描いていない。「常に新鮮で楽しいと思えるものが作りたくて」。美大に入学してからは「純粋に創作を楽しめた」という理由で油絵から銅版画に転向。現在、銅版画を始めて約10年。今回の個展では銅版画作品だけにとどまらず、アクリル板にペンキで描いた絵や、プラ板で作ったモビールなど、「今、作りたいもの、やりたいこと」を自由に表現している。
○…人生の分岐点は、思い返すと何度も巡ってきていた。最初は、美大を卒業する時。就職するか作家への道に進むかの分岐点だ。作家の道を選んだ理由は「就職活動もしたけれど性に合わなくて」。友人に自分の考えを語るたびに「私はこれで大丈夫なんだ」と背中を押された。気持ちが定まると、創作に必要なアトリエが見つかり、東京での個展が決まり…。とんとん拍子に事が進んだ。「このままの私でどこまでいけるのか、試してみようと思ってます」。思うままに自然体に芸術と向き合い続ける。
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