南湖の正月文化を継承 餅つき唄や正月飾り
南湖公民館(茅ヶ崎市南湖6の15の1)で12月1日、「日本の歳越し」が開催された。イベントでは、地域に伝わる餅つきやしめ縄づくりが行われ、多くの人で賑わった。
南湖で行われていた餅つきは、炊き上がったもち米を杵でつく前に、棒状の「千本杵」で粗くつく。この時、民謡「南湖餅つき唄」を唄うのが慣わしになっている。当日は、餅つき唄の実演も行われ、千本杵でもち米をついている時に披露された。
また、農業と漁業で主に生計を立てていたこの地域では、家の神棚や玄関など約7カ所にしめ縄飾りを飾ったという。イベントでは、玄関用のしめ縄飾りづくりも行われた。
文化の指導者育成へ「行事の継承目指したい」
南湖公民館が開設された1985年から毎年欠かさず開催されている催し「日本の歳越し」。毎年地域の人が指導者となり、しめ縄飾りの作り方や餅のつき方を指導してきた。
実行委員会を発足
市内でこうした文化が受け継がれている地域は数少ないが、南湖でも指導者の高齢化が課題となっている。
そこで今回、初めて実行委員会を発足し、運営を行った。
実行委員会の亀山計次会長(77)は、「イベント運営の後継者を育てるために初めて実行委員会を発足しました。行事を継承していきたい」と語った。
今まで、自治会や子供会、婦人会が運営してきたが、自治会などの会長が変わると一つ一つのイベントの細かな引き継ぎに課題があった。催し単位で実行委員会を発足することで、運営の記録が残り、継承していくことも可能になると考えたのだという。
「自分は子どものころから、家庭で餅つきやしめ縄づくりを仕込まれてきました。南湖は、文化を大切にしてきた地域。ずっと伝えていきたい」と亀山さん。
同公民館では来年度から、指導者育成のために、文化を継承する講習会を実施していく予定だという。
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