「第49回神奈川県美術展」の入賞者が8月21日に発表され、平面立体部門の大賞に安田文夫さん(75)=茅ヶ崎市鶴が台在住=が選ばれた。「長年出展してきた美術展なので、喜びもひとしおです」と安田さん。
大賞作品のタイトル「がん告知・余命?・孫と遊ぶ」が示すように、安田さんは今年1月に肺がんの告知を受けた。「ショックでした」と当時を振り返るが、右肺3分の2の摘出手術を乗り越え、抗がん剤治療を行う中でも創作の手を緩めることはなかったという。「何かを作っていると自然と心が落ち着いた。創作意欲が闘病の支えになりました」
作品は2枚組で、182cm×91cmのパネルにアクリル絵具や印刷物のコラージュで仕上げた。「2つの肺をイメージし、命の象徴である女性の顔を無数に描いた」。また孫の酒井和都(わと)ちゃん(8)の写真や、和都ちゃんが描いた絵も散りばめた。
術後の経過は良好で、現在は月1回程度の通院を続けている安田さん。「これからも、命が続く限り創作していきたいです」と話した。
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