建立約700年の歴史をもつ常顕寺(茅ヶ崎市萩園1441)は、境内で祀る子之権現を4月26日(土)に公開する。同寺では、子年に本開帳、午年に中開帳を行っており、午年の今年は6年ぶりのご開帳を迎える。
子之権現は、およそ1200年前に八百万の神々が化身した神様の一つとされている。同寺に納められている権現は、日蓮の孫弟子である日澄が、1319(元応元)年に萩園地域を説法で巡っていた際にご尊体として祀ったもの。高さ約20cmの立像2体で、前部に本尊を守る「前立」、後部に「本尊」が並ぶ。
権現は霊験あらたかなことから次第に参詣者が増え、江戸時代には商売繁盛や安産子育てにご利益があるとして、宗派を問わず広く信仰を集めた。特に本開帳の際には門前市が催され賑わいをみせたという。
当時は権現町(現萩園字上ノ前)にあった社は、明治になると同寺境内に移転。そして、地場産業であった養蚕の安全を祈願する対象にもなった。同寺の森田海玄住職は、「残された当時の資料を見ると、戸塚や鎌倉、海老名など広い地域から崇拝を受けていたことが分かる。この由緒あるご本尊を大切に守っていきたい」と子之権現への思いを語る。
一般拝観も可
普段は権現堂に納められており、開帳の機会を除いては森田住職でも目にすることがないという子之権現。本開帳では2体とも公開されるが、26日の中開帳ではそのうち「前立」の子之権現のみが公になる。公開時間は午前10時から午後4時まで。また、1時からは檀家を対象に法要が執り行われ、2時からは三遊亭遊馬さんによる落語など余興も催される。拝観と余興は一般の人でも参加可能で、森田住職は「この機会に多くの方々に拝観いただければ」と話している。
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