茅ヶ崎市教育委員会が、全国の小学6年生と中学3年生を対象に昨年4月に実施された「平成30年度 全国学力・学習状況調査」の分析結果を公表した。茅ヶ崎市は、全科目で県の平均正答率を下回る結果となった。
この調査は、小中学生の学力や生活・学習状況を把握・分析、学校教育の成果と課題を検証する目的で2007年から毎年実施されている。市内の全市立小中32校、小6生2175人、中3生2011人が対象となった。
調査内容は、基礎的な学力を問う「国語A」「算数・数学A」、応用力を問う「国語B」「算数・数学B」、3年ぶりの「理科」の学力テストと、生活習慣などに関する質問調査が行われた。
漢字に課題
今年度は、全教科で県平均を下回り、全国平均で見ても唯一「数学B」が0・1ポイント上回ったものの、「小学校国語A」では「理解が不十分」と判断される5ポイント以上の差で下回った。
「小学校国語A」では、特に漢字を正しく書けない児童の割合と無解答率の高さが顕著に。市教育委員会の升良太郎さん(39)は「これまでも漢字などの基礎分野は低い傾向にある」と説明。同委員会の青柳和富さん(54)は「茅ヶ崎市の授業は、話し合いや協力研究などB分野の学習に重きを置く傾向にある」と分析しつつも、「知識分野の学びの定着においては、家庭など授業外の学習も含め今後の検討が必要」と話す。
自己肯定感は向上
学習環境に関する調査では、家庭学習において宿題には取り組むが、予習・復習など自主的に計画を立てた学びが小学生6割、中学生5割だった。また、地域行事への参加率が4割程度であった。
一方で、全国的に低さが問題となっている自己肯定感に関する回答は向上。「いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思う」と回答した割合は9割を超え、小中ともに昨年度同様高くなっている。青柳さんは「茅ヶ崎の子どもたちは真面目で素直。ポテンシャルも高く、知識の定着が今後の学力向上の鍵になるのでは」と分析する。
それぞれの結果は昨秋に各校へ送付されているほか、全体の調査結果と分析が市ホームページで公表されている。升さんは「今回はこれまでより細かく分析し、課題などを具体化した。今後に活かしてもらえれば」と話し、青柳さんも「結果を真摯に受け止め、市も学校支援にさらに取り組みたい」と話した。
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