相模湾などで環境保全活動に取り組む写真家の豊田直之さん(60)らが4月12日、烏帽子岩付近の海底でプラスチックごみが埋まっているのを発見した。
濁り始めた春の海の視界は4mほど。豊田さんら7人のメンバーは水深約25mの海底で定点調査を行った。ダイバーが熊手やスコップを片手に海底を掘り返すと、20cmほど積もった土砂の下からビニール袋やペットボトル、ゴルフボールなどのごみが大量に現れた。
昨年の台風15、19号の影響で相模川から流出した土砂で埋まったとみられるプラスチックごみ。多くは海水より軽いため浮くが、海中で生物が付着したり、分解が進むと沈んでいく。豊田さんは「このままではさらに回収が困難になってしまう」と警鐘を鳴らす。
コロナ流行と同じ他人事ではない
豊田さんらは2018年12月、茅ヶ崎海岸の沖合約1kmの海底でプラごみを発見し、一部を回収した。しかし19年12月の調査では同じ場所でごみは発見できなかった。同年の台風の影響でごみが埋没したと考え、今年4月に再び潜った。
長年写真家として湘南の海を撮り続け、小学校で環境教育などを行う「NPO法人海の森・山の森事務局」の理事長も務める豊田さん。「今の状況はコロナ流行と似ている。いつまでも他人事ではやがて取り返しがつかないことに。街のごみの削減など海に潜らなくてもできることを考えてもらいたい」と訴えた。
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