鶴嶺高校(佐藤教道校長)は昨年度、街をよりよくするためのアイデアを考える授業を行った。これは地理Aの授業の一環で、当時の1年生約390人が参加。岩橋陽磨さん発案の「図書館の蔵書への帯の取り付けについて」を5月19日、茅ヶ崎市議会に提出した。
鶴嶺高校が提出したのは、「市民の読書習慣を増進し、想像力育成に生かすため、茅ヶ崎市立図書館の蔵書に市内小中高生が作成した帯をつけること」を求めたもの。
市への政策提言を通して地理的な見方や考え方を身につけること、自らの課題を設定し解決能力を育てることを目的としている。
同校が今回の授業への協力を市議会へ相談したところ、快諾。昨年12月に市議会議長から依頼文を生徒代表に手交し、1月に生徒が課題設定を行った。その後、生徒自らが投票を実施し、約390の案から10案に絞られた。3月に市役所で市議会代表の講評を受けたた後、教諭らで相談し「提言だけで終わらず、今後実現可能なもの」として岩橋さんの案が陳情に選ばれた。
「帯があれば目に入る」
岩橋さんは以前より本を読むのが好きで、今年度から図書委員会にも所属している。書店には新作が帯をつけて並んでいることが多いが、図書館では名作や古い本が多くあることから「そういった本にも帯がついていれば目に入る」と考えた。
当初は高校生が帯を作成する案だったが、市議会から「小中高生にしてみては」と講評を受けたことから変更した。岩橋さんは「まさか自分の案が通るとは思っていなかった」と話した。
地理Aの越藤邦夫教諭は「学んだ知識を活用・発揮する場を作りたかった。高校生でも社会に役立てられる場を設定できないか」と、授業で陳情書を作成した。
佐藤校長は「当校は地元から通う生徒が多い。地域と連携できるのは学校方針にも基づく。自分の考えが大人の世界で生かされるのは自尊心の育成にもつながるのでは」と期待を込める。
陳情は6月10日(木)の文化教育常任委員会で審議される。市政に関する要望は陳情として誰でも直接、市議会に提出することができる。
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